ふーん.空腹感は摂食行動を促すことで, 満腹感は摂食行動を抑制することで, 私たちが食べる量を調整してくれるのね.国試ひとくちメモ摂食行動は,日内リズム(サーカディアンリズム) にも影響するの20068-4よ.例えば,規則正しい 摂食行動はホルモンや消化酵素などの 分泌リズムを形成するの.たしかに,夜遅くに食事したり, 食事回数が少なかったりすると, 体調が優れない気がするわ.実際,不規則な食生活は,日内リズムを乱し, 肥満などのリスクを高めるとも言われているのよ.それじゃあ管理栄養士としては,食べる物や 量だけでなく,食べる回数や時間も意識して 栄養マネジメントしなくちゃね.そうね.その通りよ. 食事をして満腹感を感じるまでには時間差があります.そのため,ゆっくり食べると,少量の食事でも満腹中枢が十分刺激され,食べ過ぎを防ぐことができます.一方で,急いで食事をすると,満腹中枢への刺激が届く前に次々と食べ物を摂取してしまうかたちとなり,無意識に食べ過ぎてしまうこともあります.commentwhat , why & how for dietitian vol.1食欲調節ホルモン:摂食中枢や満腹中枢を刺激するのは,胃の伸縮や血糖値だけではありません.ホルモンにも摂食中枢や満腹中枢を刺激するものがあります.代表的な食欲調節ホルモンであるグルカゴンやインスリンのほかにも,胃から分泌されるグレリンには摂食促進作用が,脂肪細胞から分泌されるレプチンには摂食抑制作用があることが知られて19070-4,5 20068-3います.21
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