【国試直前特集その2】
スーパートマトの「国試よく出るランキング」
同率8位 「給食の原価構成と収支構造」
こんにちは、スーパートマトです。
「国試よく出るランキング」、今日は同率8位「給食の原価構成と収支構造」の紹介です!
今日は「給食経営管理論」の項目である「給食の原価構成と収支構造」を解説します。
テーマの概要
原価構成は、給食を提供するための費用である原価とその構成(直接費と間接費)、
また原価を構成する要素(食材寮費や人件費など)のことを指しています。
原価構成を管理することで、利益をしっかり確保するほか、
給食の質・利用者の満足度を高めることにつながります。
収支構造の方は、損益分岐点を分析することで把握できる
給食管理における収益と支出の構成を指しています。
収支構造を理解することで経営状態を把握し、
経営計画の見直しに役立てることができます。
出題傾向
過去4年の国試では6回登場しています。
1位で紹介した「大量調理施設衛生管理マニュアル」を除けば、
給食の分野で最も出題されているのがこのテーマです。
なかでも原価を構成する要素(内訳)についての出題が多いです。
実際の問題をみてみましょう!
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30回167番
食単価契約をしている事業所給食の収支に関する記述である.正しいのはどれか.1つ選べ.
(1) 給食費は,自治体からの補助がある.
(2) 給食原価の費目別割合は,経費が食材費より大きい.
(3) 食材費は,利用者が負担する.
(4) 常備食品は,固定費である.
(5) 常勤調理従事者の労務費は,変動費である.
正解●(3)
正答率:58.1%
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原価の構成に関する知識と、
委託経営における契約方式に関する知識の双方を必要とするため
58.1%とやや低い正答率の問題となりました。
もう1問、最近の問題をみてみましょう。
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33回172番
給食の原価管理に関する記述である.正しいのはどれか.1つ選べ.
⑴ 原価は,生産・販売およびサービス提供のために要した費用である.
⑵ 損益計算書の売上原価には,間接経費が含まれる.
⑶ 損益分岐点比率が高いほど,収益が高い.
⑷ 減価償却費は,変動費に含まれる.
⑸ パートタイム労働者の賃金は,固定費に含まれる.
正解●(1)
正答率:27.4%
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2019年の問題では、原価の内訳や損益分岐点分析に必要な知識が問われました。
かなり細かいところが問われたため、正答率は27.2%と低くなりました。
このテーマは4年間に出題された問題の平均正答率が56.6%と低めでした。
上記のような細かい知識を問う問題や、契約条件の理解を前提とした
原価構成の要素を問う問題が多かったことが理由と考えられます。
対策
今回のランキングのなかでは難易度が高いテーマです。
優先度は他のテーマに比べると低いので、時間がない方は
後に回してもいいかもしれません。
このテーマについて得点するためには、
まず直接費・間接費・固定費・変動費といった基礎的な用語の意味や特徴を理解することが大切です。
その上で、『レビューブック』2020(p.859~864)や
『クエスチョン・バンク』2020(p.771 ~775)で過去に問われた内容と周辺知識をしっかりと
おさえておきましょう。
また損益分岐点の計算に不安がある場合は、
『レビューブック』2020のp.861や『クエスチョン・バンク』2020のp.773に、
算出するための例題がありますので確認しておくといいでしょう。