今回は 「よく出るテーマランキング」 第2位 「大量調理施設衛生管理マニュアル」を紹介します!

 

テーマ概要

大量調理施設衛生管理マニュアルは、集団給食施設などの食中毒発生防止を目的に、厚生労働省により作成されました。HACCPの概念に基づき、重要管理事項が示されたマニュアルです。

『レビューブック管理栄養士2023』では、944ページから17ページに渡って掲載されています。

 

出題傾向

17ページのボリュームとなれば出題内容も様々です。

過去10年分の問題を集計してカウントしたところ、127選択肢がこのテーマだったのですが、

その中でもまたよく出るタイプがあるので4つ紹介します。

 

①調理従事者等の衛生管理(RB2023-p955~)

調理従事者の健康管理(日々の記録・検便なども含む)や、衛生管理について問われます。

体調不良時の対応(調理に従事しないなど)についても把握しておく必要があります。

特に、検便検査項目に「腸管出血性大腸菌」、必要に応じて10月~3月は「ノロウイルス」が含まれることは必ず覚えておきたいです。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

34回169問

大量調理施設衛生管理マニュアルに従った,調理従事者の衛生管理に関する記述である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.

⑴ 検便検査は,2か月に1回の頻度で行う.

⑵ 腸管出血性大腸菌の検便検査は,年に4回の頻度で行う.

⑶ 作業開始前の健康状態の記録は,週1回の頻度で行う.

⑷ 下痢がある場合には,調理作業に従事せず,医療機関を受診する.

⑸ ノロウイルスに感染した場合には,症状の消失をもって復帰させる.

正解(4)

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 

②施設設備の管理(RB2023-p952~)

施設の清掃管理について問われます。

清掃の場所・頻度や調理施設内の環境整備(温度・湿度・便所など)について把握しておくと良いです。

中でも、清掃については、床面からの高さによって頻度が異なること、ねずみや昆虫等の巡回の回数など、数字を覚えておきたいです。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

32回177問

大量調理施設衛生管理マニュアルにおける施設設備の管理内容と行うべき頻度の組合せである.正しいのはどれか.1つ選べ.

(1) 排水溝を含む床の清掃 …… 週に1回

(2) 手指の触れる場所の清掃 …… 週に1回

(3) 床面から1 m 以上の内壁の清掃 …… 月に1回

(4) ねずみ,昆虫の駆除 …… 年に1回

(5) 貯水槽の専門業者による清掃 …… 2 年に1 回

正解(3)

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 

③施設設備の構造(RB2023-p951~)

衛生的に食事を提供するための設備の構造について問われます。

害虫・害獣対策や作業動線に基づいた作業区域手洗い設備床の勾配まで施設の基準がよく出題されています。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

33回179問

給食の安全・衛生管理に配慮した施設・設備に関する記述である.正しいのはどれか.1つ選べ.

⑴ 窓は,十分な換気を行うために,開けておく.

⑵ 排水中の油分を除去するためには,グレーチングを設置する.

⑶ シンクの排水口は,排水が飛散しない構造のものとする.

⑷ 配膳室の床は,排水のために勾配を設ける.

⑸ 調理従事者専用トイレの手洗いは,厨房の手洗い設備と併用できる.

正解(3)

36回168問

衛生管理上,望ましい大量調理施設の構造と設備に関する記述である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.

⑴ 床は,汚れが目立たない色にする.

⑵ 排水溝には,勾配をつけない.

⑶ 球根皮むき機は,主調理室に設置する.

⑷ 壁と床の境目は,R構造にする.

⑸ グリストラップは,配膳室に設置する.

正解(4)

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 

④二次汚染の防止(RB2023-p947~)

まず、二次汚染とは、汚染されたものが原因で新たに汚染されてしまうこと、でした(例:生の鶏肉を切る際に使用したまな板と包丁の洗浄が不十分で、次に切った野菜にサルモネラ菌が付着してしまった等)。

原材料の保管の仕方使用水の検査・記録跳ね水からの汚染、また原材料同士の汚染を防ぐ方法をしっかり復習しておきたいです。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

32回176問

ゆでもやしの調理工程時に想定される危害とその対応の組合せである.正しいのはどれか.

1つ選べ.

(1) 検収時の細菌汚染 …… 検収重量の測定

(2) 下処理時の品質劣化 …… シンクで3回流水洗浄

(3) 加熱調理時の異物混入 …… 75 ℃ 1分間以上の加熱

(4) 加熱後移し替え時の二次汚染 …… 床上50 cm での作業

(5) 冷却時の細菌増殖 …… 30分以内に20 ℃以下への冷却

正解(5)

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 

 

対策

出題回数の多いテーマですので、

まずは上に紹介したよく出るタイプを中心に、過去問で出た項目をおさえておきましょう。

レビューブック2023』(p.944~960)では、イラストや表で覚えやすいように

まとめられています。

また『なぜ?どうして?⑥給食経営管理論』ではこんなふうに、

ストーリー形式で解説しています。

▼ 『なぜ?どうして?⑥給食経営管理論』2章 衛生管理①「大量調理施設衛生管理マニュアルって?」(p34~)

ぜひチェックしてみてくださいね!

 

>>ランクインした他のテーマはコチラ

第1位:CKD(慢性腎臓病)
第3位:糖尿病
第4位:栄養教育の評価
第5位:国民健康・栄養調査
第6位:特別用途食品・保健機能食品
第7位:食中毒
第8位:食事摂取基準
第9位:栄養補給法
第10位:咀嚼・嚥下障害