正解：3

解法の要点

鶏卵の成分についての基礎知識が問われている．卵白と卵黄の違いは，国試でも問われやすいため，しっかりと整理しておこう．

解説

1)誤り．卵殻の主成分は，炭酸カルシウムである．卵の卵殻の表面は，たんぱく質を主成分とする薄層（クチクラ）で覆われ，外部からの細菌の侵入を防いでいる．そのため卵を洗うとクチクラが剝がれてしまい，保存性は低下する．

2)誤り．卵白のたん白質では，オボアルブミンの割合が最も高く（54％），卵の主要なアレルゲンのひとつである．卵白中の主なたんぱく質は，ほかにオボトランスフェリン12 ～ 13％，オボムコイド（アレルゲン物質）11%，リゾチーム（抗菌作用）3.4%などである．卵が保存性に優れているのは卵白のリゾチームが抗菌作用をもっているからである．

3)正しい．リン脂質は，卵黄の脂質中に30％含まれており，リン脂質にはレシチンが70％，ホスファチジルエタノールアミンが24％含まれている．レシチンは，分子中に親水基と親油基をもち，界面活性剤としてはたらくため，マヨネーズの製造などに利用される．

今回のクイズに関する内容は，『レビューブック2023-24』p460，『レビューブック2023』p455，『クエスチョン・バンク2023』p367でチェックしてくださいね． それではまた来週！素敵な週末をお過ごしください☆彡