正解：1

解法の要点

栄養素ごとの指標の設定根拠に関する知識が問われている．指標設定の考え方を丁寧に整理し，理解しておく必要がある．

解説

1)正しい．脂質のDGの上限は，日本人の摂取の特徴に基づき，飽和脂肪酸のDGの上限を超えないと期待される脂質摂取量の上限として設定されている（1 歳以上：20 ～ 30 ％ E）．

2)誤り．ビタミンB1はエネルギー産生栄養素の異化代謝の補酵素としての役割を担うため，EAR（推定平均必要量）はエネルギー消費量あたりで算定されている．要因加算法でEAR が算定されているのは，たんぱく質（小児のみ），カルシウム，鉄，亜鉛である．

3)誤り．「日本人の食事摂取基準（2020年版）」では，狭義の葉酸の重量でEAR，RDA，UL（耐容上限量）が設定されている．これは，「日本食品標準成分表」では，食品中に存在する葉酸（食事性葉酸）の含有量を，プテロイルモノグルタミン酸（狭義の葉酸）の重量として記載しているためである．

今回のクイズに関する内容は，『レビューブック2022』p653,662-663，『クエスチョン・バンク2022』p559-565でチェックしてくださいね． それではまた来週！素敵な週末をお過ごしください☆彡