「よく出るテーマランキング」は過去10年分の管理栄養士国試の出題内容を分析した出題頻度のランキングです。
ランキング上位に入ったテーマは”ほぼ”毎年出題されているテーマなので、必ず得点できるようにしましょう!
今回は 「よく出るテーマランキング」 第3位 「大量調理施設衛生管理マニュアル」を紹介します!
目次
●テーマの概要
●出題傾向・過去問にチャレンジ
●対策
●ランクインした他のテーマ
テーマの概要
大量調理施設衛生管理マニュアルは、集団給食施設などの食中毒発生防止を目的に、厚生労働省により作成されました。HACCPの概念に基づき、重要管理事項が示されたマニュアルです。
『レビューブック管理栄養士2025』ではp950~966の17ページにわたって掲載されています。
出題傾向・過去問にチャレンジ
①加熱調理食品の加熱温度管理(RB2025 p952)
加熱調理食品を調理する際の、中心部の温度測定や加熱時間について出題されます.ノロウイルス汚染のおそれのある食品の場合は温度、時間が異なるため、注意が必要です。
::::▼過去問にチャレンジ::::::::::::::::::::::::
[38回167問]
利用者に提供するためのメニューとして,かぼちゃのマヨネーズサラダを試作した.試作工程中の温度を,大量調理施設衛生管理マニュアルの基準に照らして確認したところ(図),工程の見直しが必要なことが分かった.その根拠とした温度記録として,最も適当なのはどれか.1つ選べ.
⑴ (a)
⑵ (b)
⑶ (c)
⑷ (d)
⑸ (e)
正解(4)
[37回169問]
トンカツ(付け合わせ:せんキャベツ)を調理する過程で,大量調理施設衛生管理マニュアルに基づいて実施した作業に関する記述である.
最も適当なのはどれか.1つ選べ.
⑴ 肉の検収時の表面温度が7℃であったため,受け取った.
⑵ 同じ調理台で,割卵作業とキャベツの切裁作業を行った.
⑶ フライヤーの横の調理台で,肉に衣を付けた.
⑷ 揚がったトンカツの表面温度が75℃であったため,出来上がりとした.
⑸ 盛付けを,前の作業に使用した手袋をはめたまま行った.
正解(1)
[35回168問]
大量調理施設衛生管理マニュアルに基づき,施設の衛生管理マニュアルを作成した.その内容に関する記述である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.
⑴ 冷凍食品は,納入時の温度測定を省略し,速やかに冷凍庫に保管する.
⑵ 調理従事者は,同居者の健康状態を観察・報告する.
⑶ 使用水の残留塩素濃度は,1 日1回,始業前に検査する.
⑷ 加熱調理では,加熱開始から2分後に,中心温度を測定・記録する.
⑸ 冷蔵庫の庫内温度は,1日1回,作業開始後に記録する.
正解(2)
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②原材料、製品などの保存温度(RB2025 p964)
検収時に、原材料や製品が適切な品温であるかについて出題されます。それぞれの食品の温度についてしっかりとおさえておきましょう。
::::▼過去問にチャレンジ::::::::::::::::::::::::
[38回168問]
ある病院の給食部門では,クックサーブシステムにクックチルシステムとクックフリーズシステムを組み合わせた運営方式を採用している.保冷設備と保存・保管温度の組合せとして,最も適当なのはどれか.1つ選べ.
(1) 検収室の食肉保管用冷蔵庫 ―――――――――――――――― 8 °C
(2) 検収室の殻付卵保管用冷蔵庫 ――――――――――――――― 12 °C
(3) 検収室の冷凍食品保管用冷凍庫 ―――――――――――――― -10 °C
(4) クックチルシステムで提供する料理の保管用冷蔵庫 ――――― 4 °C
(5) クックフリーズシステムで提供する料理の保管用冷凍庫 ――― -15 °C
正解(1)
[35回168問]
大量調理施設衛生管理マニュアルに基づき,施設の衛生管理マニュアルを作成した.その内容に関する記述である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.
(1) 冷凍食品は,納入時の温度測定を省略し,速やかに冷凍庫に保管する.
(2) 調理従事者は,同居者の健康状態を観察・報告する.
(3) 使用水の残留塩素濃度は,1 日1回,始業前に検査する.
(4) 加熱調理では,加熱開始から2分後に,中心温度を測定・記録する.
(5) 冷蔵庫の庫内温度は,1日1回,作業開始後に記録する.
正解(2)
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③検食の保存(RB2025 p961)
原材料、調理済み食品の保存量、保管温度、期間について出題されます.特に原材料は洗浄・殺菌は行わず、購入した状態で保存する点に注意しましょう.
::::▼過去問にチャレンジ::::::::::::::::::::::::
[35回169問]
検食(保存食)に関する記述である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.
(1) 土付きの野菜は,洗ってから採取する.
(2) 異なるロットの缶詰は,各ロットからの合計が50 gになるように採取する.
(3) 採取した食材は,1つのビニール袋にまとめて入れる.
(4) 出来上がりの料理は,配膳後の状態で採取する.
(5) 採取後は,1週間保存する.
正解(4)
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対策
大量調理施設衛生管理マニュアルは、集団給食施設などにおける食中毒発生防止を目的として作成されています。そのため、「食中毒菌やウイルスの増殖・汚染防止のために」という目的意識をもって各作業のポイントを数値とともに覚えましょう。
そのうえで対策としては、まずは上に紹介したよく出るタイプを中心に、過去問で出た項目をおさえておきましょう。
『レビューブック2024-25』(p.950~966)では、イラストや表で覚えやすいようにまとめられています。
また『なぜ?どうして?⑥給食経営管理論』ではこんなふうに、ストーリー形式で解説しているのでチェックしてみてくださいね。
▼ 『なぜ?どうして?⑥給食経営管理論』2章 衛生管理①「大量調理施設衛生管理マニュアルって?」(p34~)
★ランクインした他のテーマはこちら★
第1位 慢性腎臓病(CKD)/慢性腎不全(CRF)
第2位 栄養教育の評価
第4位 糖尿病
第5位 内分泌疾患総論
第6位 授乳・離乳の支援ガイド
第7位 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
第8位 ビタミン(基礎栄養)
第9位 栄養アセスメントの具体的方法
第10位 食品添加物