よく出るテーマランキング」は過去10年分の国試出題内容を分析した出題頻度のランキングです。
ランキング上位に入ったテーマは”ほぼ”毎年出題されているテーマなので、必ず得点できるようにしましょう!

今回は 「よく出るテーマランキング」 第4位 「大量調理施設衛生管理マニュアル」を紹介します!

目次

●テーマの概要
●出題傾向・過去問にチャレンジ
●対策
●ランクインした他のテーマ

テーマの概要

大量調理施設衛生管理マニュアルは、集団給食施設などの食中毒発生防止を目的に、厚生労働省により作成されたHACCPの概念に基づく重要管理事項が示されたマニュアルです。

『レビューブック管理栄養士2026』ではp956~972に掲載されています。

出題傾向・過去問にチャレンジ

 電子版QBで問題を解く 

①加熱調理食品の加熱温度管理(RB2026 p958)(QB2026 p789,792)

加熱調理食品を調理する際の、中心部の温度測定や加熱時間について出題されます.ノロウイルス汚染のおそれのある食品の場合は温度、時間が異なるため、注意が必要です。
::::▼過去問にチャレンジ::::::::::::::::::::::::
[39回168問]
給食施設において,鮭のムニエル(付け合わせ:トマト)を調理した.各調理工程における衛生管理上の問題とその際の対応に関する記述である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.

(1) 鮭の検収時の温度が8 ℃であったため,急速冷却した.
(2) トマトの殺菌用の次亜塩素酸ナトリウム溶液の濃度が20 mg/Lであったため,殺菌時間を5分間から15分間に延長した.
(3) 消毒済みのトマトを魚用のバットで保管したため,トマトの細菌検査を実施した.
(4) 鮭の加熱調理時の中心温度が70 ℃であったため,75 ℃以上になるまで加熱を続け1分間維持した.
(5) 鮭のムニエルを保温するウォーマーの温度が50 ℃であったため,鮭をスチームコンベクションオーブンで再加熱した.

正解(4

[38回167問]

利用者に提供するためのメニューとして,かぼちゃのマヨネーズサラダを試作した.試作工程中の温度を,大量調理施設衛生管理マニュアルの基準に照らして確認したところ(図),工程の見直しが必要なことが分かった.その根拠とした温度記録として,最も適当なのはどれか.1つ選べ.

(1) (a)
(2) (b)
(3) (c)
(4) (d)
(5) (e)

正解(4

[37回169問]
トンカツ(付け合わせ:せんキャベツ)を調理する過程で,大量調理施設衛生管理マニュアルに基づいて実施した作業に関する記述である.
最も適当なのはどれか.1つ選べ.

(1) 肉の検収時の表面温度が7℃であったため,受け取った.
(2) 同じ調理台で,割卵作業とキャベツの切裁作業を行った.
(3) フライヤーの横の調理台で,肉に衣を付けた.
(4) 揚がったトンカツの表面温度が75℃であったため,出来上がりとした.
(5) 盛付けを,前の作業に使用した手袋をはめたまま行った.

正解(1
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②調理済み食品の温度管理(RB2026 p962)(QB2026 p792)

食中毒菌の発育至適温度を可能な限り短くするために,何分までに中心温度を何度までに下げるかなどを確認しましょう。
::::▼過去問にチャレンジ::::::::::::::::::::::::
[32回176問]
ゆでもやしの調理工程時に想定される危害とその対応の組合せである.正しいのはどれか.1つ選べ.

(1) 検収時の細菌汚染 …… 検収重量の測定
(2) 下処理時の品質劣化 …… シンクで3回流水洗浄
(3) 加熱調理時の異物混入 …… 75 ℃ 1分間以上の加熱
(4) 加熱後移し替え時の二次汚染 …… 床上50 cm での作業
(5) 冷却時の細菌増殖 …… 30分以内に20 ℃以下への冷却

正解(5

[31回176問]
給食施設における冷蔵設備と,始業時の庫内温度の記録の組合せである.不具合を疑うものとして,正しいのはどれか.1つ選べ.

(1) 検収室の肉冷蔵庫・・・6℃
(2) 検収室の魚冷蔵庫・・・8℃
(3) 検収室の野菜冷蔵庫・・・9℃
(4) 下処理室から調理室へのパススルー冷蔵庫・・・4℃
(5) 盛り付け室の製品冷蔵庫・・・8℃

正解(2
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③調理従事者等の衛生管理(RB2026 p967)(QB2026 p796)

調理従事者自ら汚染の原因にならないように,健康な状態を保つこと、徹底した手洗いをすることが重要です。衛生管理の適切な措置の取り方についておさえておきましょう。
::::▼過去問にチャレンジ::::::::::::::::::::::::
[39回169問]
大量調理施設衛生管理マニュアルに基づく衛生管理に関する記述である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.

(1) 手指に化膿創がある場合は,手袋を着用して調理を行う.
(2) フードカッターの取扱いは,床面から30 cmの場所で行う.
(3) 加熱調理後に冷却した食品の一時保管は,下処理室で行う.
(4) 貯水槽の水を使用する場合は,遊離残留塩素が0.1 mg/L以上であることを確認する.
(5) 使用後の容器は,洗浄後60 ℃で5分間の加熱殺菌をする.

正解(4

[34回169問]
大量調理施設衛生管理マニュアルに従った,調理従事者の衛生管理に関する記述である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.

(1) 検便検査は,2か月に1回の頻度で行う.
(2) 腸管出血性大腸菌の検便検査は,年に4回の頻度で行う.
(3) 作業開始前の健康状態の記録は,週1回の頻度で行う.
(4) 下痢がある場合には,調理作業に従事せず,医療機関を受診する.
(5) ノロウイルスに感染した場合には,症状の消失をもって復帰させる.

正解(4

[33回177問]
大量調理施設における衛生管理に関する記述である. 正しいのはどれか.1つ選べ.

(1) 施設の衛生管理者を指名するのは,都道府県知事である.
(2) 調理施設の点検表の結果は,6カ月ごとに報告する.
(3) 検便検査には,腸管出血性大腸菌を含めない.
(4) 手指に化膿創がある調理従事者は,手袋を着用して調理作業に従事する.
(5) 納入業者は,原材料の微生物検査結果を提出する.

正解(5
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④施設の構造(RB2026 p963,964)(QB2026 p801,802,804)

施設の区域は、汚染作業区域と非汚染作業区域に分けられます。汚染作業区域と非汚染作業区域が交差しない作業動線についての理解や、食品を汚染させない対応について出題されます。食品の各調理工程がどの作業区域に区別されるか確認しておきましょう。
::::▼過去問にチャレンジ::::::::::::::::::::::::
[36回168問]
衛生管理上,望ましい大量調理施設の構造と設備に関する記述である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.

(1) 床は,汚れが目立たない色にする.
(2) 排水溝には,勾配をつけない.
(3) 球根皮むき機は,主調理室に設置する.
(4) 壁と床の境目は,R構造にする.
(5) グリストラップは,配膳室に設置する.

正解(4

[35回167問]
介護老人保健施設の給食における危機管理対策である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.

(1) 毛髪の異物混入事故を防止するため,髪をヘアピンで留めてから帽子を被る.
(2) 調理従事者の調理場内での転倒防止のため,床には傾斜を設けない.
(3) 災害・事故発生を想定し,他施設との連携体制を確保する.
(4) 自然災害時の備蓄食品を,1 日分確保する.
(5) インシデント報告者名を,施設内に掲示する.

正解(3

[33回179問]
給食の安全・衛生管理に配慮した施設・設備に関する記述である.正しいのはどれか.1つ選べ.

(1) 窓は,十分な換気を行うために,開けておく.
(2) 排水中の油分を除去するためには,グレーチングを設置する.
(3) シンクの排水口は,排水が飛散しない構造のものとする.
(4) 配膳室の床は,排水のために勾配を設ける.
(5) 調理従事者専用トイレの手洗いは,厨房の手洗い設備と併用できる.

正解(3
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⑤原材料、製品等の保存温度(RB2026 p970)(QB2026 p793,794)

検収時に、原材料や製品が適切な品温であるかについて出題されます。それぞれの食品の温度についてしっかりとおさえておきましょう。保存期間や保管する食品の量(g)も確認しておきましょう。
::::▼過去問にチャレンジ::::::::::::::::::::::::
[39回164問]
食材料管理に関する記述である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.

(1) 年間の価格変動が大きい生鮮果物は,指名競争入札方式で購入する.
(2) 生鮮カット野菜は,1週間ごとに一括購入する.
(3) 食肉類は,納入時の品温が10 ℃以下であることを確認する.
(4) トッピング用のかつお節は,検収を省略できる.
(5) 同じ料理に使う食肉類と野菜類は,まとめて同じ容器に保管する.

正解(3

[38回168問]
ある病院の給食部門では,クックサーブシステムにクックチルシステムとクックフリーズシステムを組み合わせた運営方式を採用している.保冷設備と保存・保管温度の組合せとして,最も適当なのはどれか.1つ選べ.

(1) 検収室の食肉保管用冷蔵庫 ―――――――――――――――― 8 °C
(2) 検収室の殻付卵保管用冷蔵庫 ――――――――――――――― 12 °C
(3) 検収室の冷凍食品保管用冷凍庫 ―――――――――――――― -10 °C
(4) クックチルシステムで提供する料理の保管用冷蔵庫 ――――― 4 °C
(5) クックフリーズシステムで提供する料理の保管用冷凍庫 ――― -15 °C

正解(1

[37回169問]
トンカツ(付け合わせ:せんキャベツ)を調理する過程で,大量調理施設衛生管理マニュアルに基づいて実施した作業に関する記述である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.

(1) 肉の検収時の表面温度が7℃であったため,受け取った.
(2) 同じ調理台で,割卵作業とキャベツの切裁作業を行った.
(3) フライヤーの横の調理台で,肉に衣を付けた.
(4) 揚がったトンカツの表面温度が75℃であったため,出来上がりとした.
(5) 盛付けを,前の作業に使用した手袋をはめたまま行った.

正解(1
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対策

加熱、冷却、保存における具体的な温度と時間の基準(特にノロウイルス関連)を正確に覚えましょう。また、調理施設内の区域分け(汚染・非汚染)、施設の構造上の要件(R構造など)、および調理従事者の健康・衛生管理の項目についても、マニュアルの基準をしっかりと把握することが重要です。

★ランクインした他のテーマはこちら★

第1位 慢性腎臓病(CKD)/慢性腎不全(CRF)
第2位 糖尿病
第3位 栄養教育の評価
第4位 大量調理施設衛生衛生管理マニュアル
第5位 授乳・離乳の支援ガイド
第6位 内分泌疾患総論
第7位 嚥下障害
第8位 栄養アセスメントの具体的方法
第9位 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
第10位 ビタミン[基礎栄養]