正解:3
解法の要点
「大気汚染に係る環境基準」(環境省)についての,国試初出の問題です.それぞれの物質の定義や性質,環境基準の達成率の現状などについて,確認しておきましょう.
解説
1)誤りです.光化学オキシダント(主にオゾン)の環境基準達成率は,一般環境大気測定局,自動車排出ガス測定局ともほぼ0%(平成28年)であり,ほとんど達成できていません.ちなみに,二酸化窒素,浮遊粒子状物質,二酸化硫黄,一酸化炭素については,環境基準達成率が90%を超えています.
参考資料:環境省「平成28年度 大気汚染状況について(一般環境大気測定局、自動車排出ガス測定局の測定結果報告)」(2018/07/04アクセス)
https://www.env.go.jp/press/105288.html
2)正しいです.ベンゼンは,化学工業製品の合成原料として使用されているほか,ガソリンにも含まれており,白血病の原因となります.
3)誤りです.微小粒子状物質(PM2.5)は,浮遊粒子状物質(10μm以下の粒子)のうち,特に粒子径が2.5μmの粒子を50%の割合で分離できる分粒装置を用いて,より粒径の大きい粒子を除去した後に採取される粒子をいいます.細気管支から肺胞に達しやすく,呼吸器系や循環器系への影響が懸念されています.
参考資料:環境省「大気汚染に係る環境基準」(2018/07/04アクセス)
https://www.env.go.jp/kijun/taiki.html
今週のクイズについて,選択肢2)の内容は『QB2018』p43でチェックしてくださいね.
それではまた来週!よい週末をお過ごしください☆彡