第39回の傾向から考える 差が付いた問題の特徴と対策法
第38回から引き続き、合格率が低下した第39回国試。
「傾向が変わった」「難しくなった」と言われますが、国家試験を分析してみると、おさえるべきポイントをしっかりおさえておけば合格できる国試だということがわかりました。
この記事では、第39回で差が付いた問題を例に挙げながら、合格するために攻略しておきたい問題の特徴を解説していきます。
おさらい:国試のいろは
「国試は何月に行われる?」「何問解けばいいの?」「出題内容は?」などの基本情報はもちろん、近年の傾向についてもまとめました。本題の前におさらいしておきましょう!
差が付いた問題の特徴と対策法
2024年に行われた第38回国家試験に引き続き,第39回の国家試験でも合格率は5割を切りました.その背景には,解きやすく正答率の高い問題が減っていることがあります.
メディックメディアが独自で収集している受験生の解答データをもとに、差が付いた問題について解説していきます!
正答率別にみた問題数の推移
まず,正答率別にみた問題数の推移をみていきましょう.
次のグラフは,国家試験の回数別に合格者の正答率を集計し,正答率ごとの問題数を示しています.
このグラフから,正答率61~100%の問題(=解きやすい問題)の数が減っていることがわかります.
とはいえ,正答率が60%より高い問題だけでも目標点*に近い点数が取れるので,正答率が高めな問題を優先して対策していくことが基本となりそうです.
※ 詳しくは試験の目標点・傾向と対策をご覧ください
合格者・不合格者の正答率で考える 合否が分かれる問題
しかし,正答率が60 %より高い問題と言っても,合格者・不合格者ともに解けるような問題もある一方で,合格者と不合格者の間で正答率に大きく差がついた問題もあります.
編集部では,合格者と不合格者の間で大きく差がついた問題に注目し,その特徴と攻略の鉄則をまとめてみました.
特徴と対策の鉄則
編集部で大きく差が付いた問題を分析したところ,次のような特徴があることがわかりました.
それぞれの特徴について,具体的な問題と対策の鉄則を解説していきます.
久しぶりに出題された問題
国家試験では,過去問と似たテーマの問題が出題されます.これらの問題は6年以上前の国試から出題されることもしばしばあります.
この特徴に該当するほかの問題や詳しい対策方法はコチラの記事で解説しています!(6月中旬頃公開予定)
基礎科目に関する問題
解剖学や生化学,有機化学といった,低学年で習うような科目の問題です.第36回以前の国家試験では出題が少なかったうえに,理解していなくても解ける問題が多かったため,ノーマークだった受験生が多かったようです.
この特徴に該当するほかの問題や詳しい対策方法はコチラの記事で解説しています!(6月中旬頃公開予定)
計算問題
第38回に引き続き,計算問題がたくさん出題されました.そのなかでも,過去に出題されたことがある問題や,実習・実験の知識で解答できる問題は,多くの合格者が正解していました.
この特徴に該当するほかの問題や詳しい対策方法はコチラの記事で解説しています!(6月中旬頃公開予定)
過去問とは表現が微妙に異なる問題
毎年出題されているけれど,問われるポイントが微妙にずれていたり,選択肢のなかに見慣れない用語が入っていたりする問題があります.知識をあいまいなままにしていたり,過去に問われたところのみを丸暗記していたりすると,解けません.
この特徴に該当するほかの問題や詳しい対策方法はコチラの記事で解説しています!(6月中旬頃公開予定)
知識の組み合わせ問題
単純に過去問を丸暗記して解くのではなく,複数の知識を組み合わせたり,設問に合わせて覚えた知識をアレンジしたりすることで,解ける問題が増えていきます.
この特徴に該当するほかの問題や詳しい対策方法はコチラの記事で解説しています!(6月中旬頃公開予定)
まとめ
① 6 年以上前の問題も演習しておこう
② 解剖学や生化学,有機化学など,基礎科目を復習しておこう
③ 過去問や実験,実習で登場した公式は最低限マスターしておこう
④ 複数の用語を覚えるときは,「どこが」「どのように」違うのかを意識しよう
⑤ 過去問を解いたら周辺知識まで確認して,脱丸暗記!
コラム:やっぱり基本は,過去問演習!
国試の傾向が変化したことで,受験生の中で「過去問をいくら解いても,意味がないのでは?」という声が上がりました.
編集部で実際に調べたところ,「過去問を丸暗記するだけでは得点に結びつかないが,過去問を軸に勉強することは重要」という結果が出ました.
詳しくはこちらの記事で解説します!