正解:2
解法の要点
油脂の化学的特性については頻出である.しっかり理解しておこう.
解説
1)誤り.ケン化価は,油脂の構成脂肪酸の平均分子量を示す指標であり,油脂1gのケン化に必要な水酸化カリウム(KOH)のmg数で表される.構成脂肪酸の平均分子量に逆比例するため,長鎖脂肪酸の多い油脂ほど値は小さくなる.
2)正しい.酸価は,油脂中の遊離脂肪酸量を示す指標であり,油脂1g中の遊離脂肪酸の中和に必要な水酸化カリウム(KOH)のmg数で表される.油脂の品質基準となる値で,精製された食用油脂では0.3以下である.このように低い値になる理由は,加工の過程で遊離脂肪酸が除去されるためだが,長期貯蔵や加熱によってトリグリセロールの加水分解や酸敗が起こると,酸価は大きくなる.
3)誤り.油脂は酸化により,過酸化脂質が生成し,やがて遊離脂肪酸となり,ヒロドオキシ酸,カルボニル化合物などが生成し,屈折率が増加する.
今回のクイズに関する内容は,『レビューブック2020』p446,p476, 『クエスチョン・バンク2020』p262, p293でチェックしてくださいね.
それではまた来週!素敵な週末をお過ごしください☆彡