「よく出るテーマランキング」は過去10年分の国試出題内容を分析した出題頻度のランキングです。
ランキング上位に入ったテーマは”ほぼ”毎年出題されているテーマなので、必ず得点できるようにしましょう!

今回は 「よく出るテーマランキング」 第5位 「糖尿病」を紹介します!

目次

●テーマの概要
●出題傾向・過去問にチャレンジ
●対策
●ランクインした他のテーマ

テーマの概要

糖尿病は、インスリンの分泌障害やインスリン抵抗性の亢進により、慢性の高血糖状態となる疾患のことです。成因により1型糖尿病と2型糖尿病に大別されます。


 

出題傾向・過去問にチャレンジ

このテーマでは、「1型糖尿病と2型糖尿病の違い」「診断について」「経口血糖降下薬」「食事療法」「合併症」まで幅広く出題されています。インスリンに依存状態かどうかによらず、「食事療法」は主な治療法の1つになるため、管理栄養士がしっておくべき知識としてよく出題されていると考えられます。また、食事療法や運動療法と並んで重要な治療法である「薬物療法」の中から、「経口血糖降下薬」もよく出題されています。
過去10年分(28-37回)では、88の選択肢が出題されて、毎年必ず出題されています。今回取り上げる臨床栄養学を中心とした問題以外にも、公衆衛生や疫学に関する問題などが出題されています。
『レビューブック管理栄養士2023-24』ではp233~245に掲載されています。

①食事療法(RB2023-24 p240~241)

食事療法は、『糖尿病治療ガイド』で設定されている基準を覚えましょう。エネルギー摂取量、エネルギー産生栄養素量だけでなく、合併症予防のため留意することなど幅広く出題されています。なお、第35回国家試験では、食品交換表の詳細を問う問題が出題されました。

::::▼過去問にチャレンジ::::::::::::::::::::::::
[35回116問]
糖尿病食事療法のための食品交換表に関する記述である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.

⑴ 4つの表に分類されている.
⑵ 1 単位は,100 kcalである.
⑶ 1日の指示単位(指示エネルギー)の配分例には,炭水化物エネルギー比率40,35,30% E の3段階が示されている.
⑷ かぼちゃは,表2に含まれる.
⑸ チーズは,表3に含まれる

正解(5
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②経口血糖降下薬(RB2023-24 p239)

主に2型糖尿病で、”食事療法”、”運動療法”でコントロールできない場合に”薬物療法”が用いられます。「経口血糖降下薬」が主となりますが、病気が進行してインスリン分泌が低下してくると「インスリン製剤」を使用することもあります。
「経口血糖降下薬」は、(1)血糖非依存性インスリン分泌促進薬(スルホニル尿素薬…など)(2)血糖依存性インスリン分泌促進薬(DPP-4阻害薬…など)(3)インスリン分泌非促進薬(ビグアナイド薬、SGLT2阻害薬…など)の3つに分類されます。
〇〇薬は△△(臓器)で✕✕✕(作用)をする」など、薬の名称と作用臓器、特徴について出題されることが多いです。名称・作用臓器・特徴(作用機序)をまとめて覚えておきましょう。
::::▼過去問にチャレンジ::::::::::::::::::::::::
[31回125問]
糖尿病治療薬とその作用の組合せである.誤っているのはどれか.1つ選べ.

(1) ビグアナイド薬・・・肝臓での糖新生の抑制
(2) チアゾリジン薬・・・消化管での糖吸収の抑制
(3) スルホニル尿素薬(SU薬)・・・インスリン分泌の促進
(4) DPP-4阻害薬・・・インクレチン分解の抑制
(5) SGLT2阻害薬・・・腎臓での糖再吸収の抑制

正解(2

[37回119問]
糖尿病治療薬の主作用に関する記述である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.

(1) SGLT2阻害薬は,腎臓でのグルコースの再吸収を促進する.
(2) チアゾリジン薬は,インスリン抵抗性を改善する.
(3) ビグアナイド薬は,インスリン分泌を促進する.
(4) GLP-1受容体作動薬は,インクレチン分解を促進する.
(5) スルホニル尿素(SU)薬は,腸管でのグルコースの吸収を抑制する.

正解(2
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③糖尿病の治療全体に関すること

「①食事療法」や「②経口血糖降下薬」に加えて、運動療法、合併症発症時の対応などを組み合わせた問題もよく出題されています。
選択肢ごとにテーマが異なっていて、正しいものや誤っているものを選ぶ形です。
::::▼過去問にチャレンジ::::::::::::::::::::::::
[34回120問]
糖尿病治療に関する記述である.誤っているのはどれか.1つ選べ.

⑴ 糖尿病食事療法のための食品交換表を用いて,栄養食事指導を行う.
⑵ カーボカウントを用いて,インスリン量を決定する.
⑶ 有酸素運動は,インスリン抵抗性を改善する.
⑷ α-グルコシダーゼ阻害薬は,肝臓での糖新生を抑制する.
⑸ 超速効型インスリン注射は,食後高血糖を改善する.

正解(4

[36回120問]
糖尿病治療に関する記述である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.

⑴ 糖尿病食事療法のための食品交換表は,1型糖尿病患者には使用しない.
⑵ シックデイでは,水分の摂取量を制限する.
⑶ α – グルコシダーゼ阻害薬は,食後に服用する.
⑷ SGLT2 阻害薬服用により,尿糖陽性となる.
⑸ 有酸素運動は,インスリン感受性を低下させる.

正解(4
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対策

「食事療法」「経口血糖降下薬(薬物療法)」ともにまずは、項目(種類)ごとに覚えていくのがよいでしょう。『レビューブック管理栄養士2023-24』ではp239~241に、『クエスチョン・バンク2023-24』ではp186,190にそれぞれの表が掲載されています。経口血糖降下薬の例題のように、組み合わせを問われる問題もあれば、症例(応用力試験でなくとも)ベースの問題もあるので、項目ごとに暗記ができたか確認するためには、過去問で様々な問題をといておくことが大切です。

また、今一度基本から復習しておきたい!という方には、『なぜ?どうして?③』がおすすめです。
1章~3章(p2~119)で「1型糖尿病」「2型糖尿病の成り立ちと治療」「2型糖尿病の悪化防止」をそれぞれストーリー形式でわかりやすく説明しています。
▼『なぜ?どうして?③人体の構造と機能/臨床栄養学②』1章 1型糖尿病「糖尿病ってどんな病気?」(p2~)

▼『なぜ?どうして?③人体の構造と機能/臨床栄養学②』2章 2型糖尿病の成り立ちと治療「今や国民病」(p45~)

▼『なぜ?どうして?③人体の構造と機能/臨床栄養学②』3章 2型糖尿病の悪化防止「基本は生活習慣の改善」(p82~)

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第3位 栄養教育の評価
第4位 内分泌疾患総論
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