【既卒受験生向け国試対策特集】

第3回:勉強を始めるなら「基礎栄養学」「人体」「臨床栄養学」から!

第1回「勉強スケジュールを立てよう」でも少しお伝えしたように,
合格者は口をそろえて
国試対策は「基礎栄養学」「人体」「臨床栄養学」から始めるのがおすすめ
と言います.

実際に,
・国試合格のために特に重要な科目
・勉強に時間がかかる科目
だから,これらの科目から国試対策を始めることがとても大切なのです.

 

それでははじめに,1つ目の「国試合格のために特に重要な科目」である理由を説明していきます.

 

特に重要な理由①:国試に占める割合が高い

国試の各科目の問題数はこのようになっています.

「基礎栄養学」「人体」「臨床栄養学」だけで66問と,
国試全体の問題数200問の約三分の一を占めています。
さらにこれらの科目は,応用力試験にも数多く出題されるため,
この3科目で点数が取れると一気に合格に近づくことができます.

特に重要な理由②:合格者と不合格者の正答率の差が大きい

メディックメディアが第36回国試受験生に向けて行ったアンケート※によると,
「基礎栄養学」「人体」「臨床栄養学」では,既卒受験の合格者と不合格者の正答率の差が,他の科目と比べてより大きいということが分かっています.
※第36回国家試験解答速報サービス「スーパートマトの合格予報」アンケートより

つまり,既卒受験生にとって「基礎栄養学」「人体」「臨床栄養学」でいかに点数を取るかが合格の鍵になるというわけなのです.

 

さて続いては,2つ目の理由「勉強に時間がかかる」ことについてです.

 

勉強に時間がかる理由①:分量や覚えなければいけないことが多い

「基礎栄養学」「人体」「臨床栄養学」はさまざまな参考書を見てわかるように,
他の科目よりも分量が多いうえ,
「ビタミンやミネラルの名称」「臓器の部位の名前」「ホルモンの名前」など,
覚えていないとそもそも国試が解けない,いわゆる「暗記もの」も多い科目です.
だからこそ,これらの科目は対策に時間がかかるのです.

さらに,既卒受験生は栄養士課程を卒業後しばらくしてから国試を受けるケースも多く
「学習した内容を覚えていない」ということもあるかと思います.
ブランクを埋めるという点からも,じっくりと時間をかけて勉強をすることがおすすめです.

 

勉強に時間がかかる理由②:根拠や理論から理解する必要がある

特に臨床栄養学を勉強するときにやりがちなのが,
「この病気の症状はこれ」「この病気の食事療法はこう」
といったように内容を丸暗記することです.

確かに,丸暗記した内容がそのまま国試に出題されれば,問題を解くことができるかもしれませんが,それでは見方を変えた問題や具体的な症例をもとにした問題には対応できないことが多いのです.また,そもそも丸暗記では,覚えたことをすぐに忘れてしまいやすいので注意が必要です.

知識を応用する問題が解けたり,覚えたことをしっかり身に付けたりするためにはどうしたら良いかというと,
病気については「どうしてこの病気が起こるのか」,食事療法については「どうしてこの病気ではこの食事療法なのか」というように,根拠や理論から理解しておくことが非常に大切です.
そのためにはある程度時間をかけて勉強する必要があるので,
「基礎栄養学」「人体」「臨床栄養学」は勉強に時間がかかる科目なのです.

 

既卒受験で合格した先輩から聞いてみた!

今までの説明から,
「実際,「基礎栄養学」「人体」「臨床栄養学」の勉強に時間をかけられるかな?」
と,不安や焦りを感じた人もいるかと思います.
でも大丈夫です.勉強のポイントをおさえれば要領良く勉強を進めることができます

 

ここからは合格者が国試対策を始めた際に,
これら3科目をどのように勉強していたかインタビューした内容をご紹介します.
合格した先輩の生の声なので,ぜひ勉強の参考にしてみてくださいね.

 

Q. 「基礎栄養学」「人体」「臨床栄養学」の国試対策のポイントを教えてください.

もともと丸暗記する勉強が苦手だったこともあって,「基礎栄養学」や「人体」は丸暗記ではなく,しくみや理論からしっかり理解することを徹底していました.そのおかげか,勉強したことを忘れにくかったり,学んだことが確実に定着したりする実感がありましたね.また,「基礎栄養学」や「人体」の内容を応用することで,「臨床栄養学」の学習範囲をすべて覚えなくても理解できたり,国試の問題が解けたりもしました.本番でもこれらの3科目で高得点を取れたので,この勉強方法はぜひおすすめしたいです.

Q. 具体的にどうやって勉強をしましたか?

国試対策を始めたころは『なぜ?どうして?』を使って勉強していました.会話で学べるので頭に入りやすかったですし,栄子の「なぜ?」という疑問にトマトが答える形式の説明が続くので,しくみから理解することができました.また,お話を読んでいくだけなので,勉強している感じが少ないというのもポイントだと思います.仕事の合間ややる気があまりでないときでも気軽に読めました.

 

 

編集部でも,根拠や理論からしっかりと理解するために
『なぜ?どうして?』を使って勉強することをおすすめしています.
概要や使い方について気になる人はこちらのページを見てみてください!

 

「基礎栄養学」「人体」「臨床栄養学」の勉強をすることは大変と感じるかもしれませんが,
これらの科目から国試対策を始めてしっかり内容を理解してしまえば
合格への距離を一気に縮めることができます.
この記事の内容を頭の片隅に入れて,国試対策を進めていってくださいね.

 

連載第4回は,「模試を受けよう」です!

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【既卒受験生向け国試対策特集】
第1回:勉強スケジュールを立てよう
第2回:基礎固めをしよう
第3回:勉強を始めるなら「基礎栄養学」「人体」「臨床栄養学」から!
第4回:模試を受けよう
第5回:過去問題集を上手に使って合格しよう