「よく出るテーマランキング」は過去10年分の国試出題内容を分析した出題頻度のランキングです。
ランキング上位に入ったテーマは”ほぼ”毎年出題されているテーマなので、必ず得点できるようにしましょう!
今回は 「よく出るテーマランキング」 第10位 「食品添加物」を紹介します!
目次
●テーマの概要
●出題傾向・過去問にチャレンジ
●対策
●ランクインした他のテーマ
テーマの概要
食品添加物は「食品衛生法」によって「食品の製造の過程において又は食品の加工もしくは保存の目的で,食品に添加,混和,浸潤その他の方法によって使用する物」と定義されています.
『レビューブック管理栄養士2025』ではp520~522に掲載されています。
出題傾向・過去問にチャレンジ
①食品添加物の使用目的と例(RB2025 p521)
食品添加物とその用途の組み合わせがよく出題されています.
::::▼過去問にチャレンジ::::::::::::::::::::::::
[38回55問]
食品添加物とその用途の組合せである.最も適当なのはどれか.1つ選べ.
(1) グルコノデルタラクトン ――――― 豆腐用凝固剤
(2) ソルビン酸カリウム ――――――― 酸化防止剤
(3) ステビア抽出物 ――――――――― 栄養強化剤
(4) ナイシン ―――――――――――― 甘味料
(5) イマザリル ――――――――――― 保存料
正解(1)
[34回58問]
わが国における食品添加物の使用に関する記述である.正しいのはどれか.1つ選べ.
⑴ ソルビン酸カリウムは,殺菌料として使用される.
⑵ 食用赤色2号は,鮮魚介類の着色に使用される.
⑶ 亜硫酸ナトリウムは,漂白剤として使用される.
⑷ 亜硝酸イオンの最大残存量の基準は,食肉製品より魚卵の方が高い.
⑸ アスパルテームは,「L-アスパラギン酸化合物」と表示する.
正解(3)
[32回60問]
食品添加物とその用途の組合せである.正しいのはどれか.1つ選べ.
(1) ソルビン酸カリウム …… 乳化剤
(2) エリソルビン酸 …… 酸化防止剤
(3) アスパルテーム …… 酸味料
(4) 亜硝酸ナトリウム …… 殺菌料
(5) 次亜塩素酸ナトリウム …… 防かび剤
正解(2)
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②食品添加物の表示基準(RB2025 p522)
「食品表示法」に基づく表示基準は頻出です.生鮮食品の場合と加工食品の場合の違いや,表示が免除される場合についても整理しておきましょう.
::::▼過去問にチャレンジ::::::::::::::::::::::::
[38回56問]
食品表示基準に基づく一般用加工食品の表示に関する記述である.
最も適当なのはどれか.1つ選べ.
(1) 100 g当たりの熱量が25 kcalの場合は,「0」と表示することができる.
(2) たんぱく質は,「低い旨」の強調表示に関する基準値がある.
(3) 飽和脂肪酸の量の表示は,推奨されている.
(4) 食品添加物は,使用量が少ない順に表示しなくてはならない.
(5) 大豆を原材料に含む場合は,アレルゲンとしての表示が義務づけられている.
正解(3)
[37回56問]
食品添加物に関する記述である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.
(1) 一日摂取許容量(ADI)は,厚生労働省が設定する.
(2) 無毒性量(NOAEL)は,ヒトに対する毒性試験の結果に基づいて設定される.
(3) 輸入した柑橘類をばら売りする場合,添加された防かび剤の表示は省略できる.
(4) 調味を目的に添加されたアミノ酸類は,一括名での表示が可能である.
(5) 着色料である赤色2号は,既存添加物に分類される.
正解(4)
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③食品添加物の使用基準(RB2025 p521)
食品添加物の使用基準は,添加物の実際の摂取量が1日摂取許容量(ADI)を超えないように考慮して設定されています.1日摂取許容量(ADI)の算出方法も覚えておきましょう.
::::▼過去問にチャレンジ::::::::::::::::::::::::
[35回57問]
食品添加物に関する記述である.最も適当なのはどれか.1つ選べ.
⑴ 生涯を通じて週に1日摂取しても健康に影響が出ない量を,一日摂取許容量(ADI)という.
⑵ 無毒性量は,ヒトに対する毒性試験の結果をもとに設定される.
⑶ 指定添加物は,天然由来の添加物を含まない.
⑷ サッカリンナトリウムは,甘味づけの目的で添加される.
⑸ エリソルビン酸は,細菌の増殖抑制の目的で添加される.
正解(4)
[33回58問]
食品添加物に関する記述である.正しいのはどれか.1つ選べ.
⑴ 無毒性量は,ヒトへの試験をもとに設定される.
⑵ 使用基準は,一日摂取許容量(ADI)を超えないように設定される.
⑶ 指定添加物は,消費者庁長官によって指定される.
⑷ ソルビン酸カリウムは,酸化防止の目的で添加される.
⑸ オルトフェニルフェノールは,漂白の目的で添加される.
正解(2)
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対策
食品添加物では使用目的を念頭において覚えることが重要です.使用する物質は多種多様ですが,どの食品添加物なのか(例:ソルビン酸Kは保存料),使用目的は何か(例:食品の保存性を向上させ,食中毒などの食品被害を予防する)というように,それぞれ特徴を捉えましょう.その際,『レビューブック2025』(p521)「▼食品添加物の使用目的と例」が参考になります.
また,1日摂取許容量(ADI)や最大無毒性量(NOAEL)等の言葉の意味や,表示基準についてもよく問われます.確認し,問題に対応できるようにしておきましょう.
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